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              タイトル     【平成28年6月号】

気をつけて!食中毒

◆食中毒の発生状況について

食中毒は多くの場合、原因となる細菌やウイルスの付着した物を飲食することで発生します。

食中毒を起こすと、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの胃腸障害や、しびれ、麻痺などの神経障害が起こり、悪化すると死に至るケースもあるため要注意です。

厚生労働省「平成27年食中毒発生状況」によると、食中毒の発生数は1,202件、患者数は22,718名、死亡者数は6名でした。死者数は、平成25年から3年連続して増加しており、命に関わるという意味でも軽視するわけにはいきません。

また、食中毒と聞くと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、厚生労働省に報告のあった食中毒では、家庭の食事が原因の場合が、全体の20%近くを占めています。

◆食中毒の原因

毒キノコやフグなどの「自然毒」や「化学物質」が原因の場合もありますが、ほとんどは「細菌」や「ウイルス」が原因です。ノロウイルスなどウイルスによる食中毒は、冬季に発生しやすいですが、細菌による食中毒は、暖かく湿気が多いと、細菌の増殖が活発になるため、梅雨から夏にかけて発生しやすくなります。食中毒の原因の内訳は以下の通りとなっています。

厚生労働省「平成27年食中毒発生状況」による発生件数及び患者数の内訳

■細菌の発生数 431件、6,029

・カンピロバクター 318件、2,089

・サルモネラ属菌 24件、1,918

・ブドウ球菌 33件、619

・腸管出血性大腸菌 17件、156

・ウェルシュ菌 21件、551

・腸炎ビブリオ 3件、224

・セレウス菌 6件、5

・その他の病原大腸菌 6件、362名  等

■ウイルスの発生数 485件、15,127

 ・ノロウイルス 481件、14,876

 ・その他のウイルス 4件、251

■寄生虫発生数 144件、302

■化学物質の発生数 14件、410

■自然毒の発生数 92件、247

■その他、不明の発生数 32件、603名  等

◆食中毒を防ごう!

 予防の三原則は、菌を「付けない、増やさない、やっつける」です。当たり前でもありますが、以下の点などにあらためて注意してください。

・消費期限を確認、生鮮食料品は新鮮な物を選ぶ

・寄り道しないでまっすぐ帰り、帰ったらすぐ冷蔵(冷凍)庫へ

・冷蔵(冷凍)庫の詰めすぎ注意、7割が目安

・台所は清潔にし、ゴミはこまめに捨てる

・肉、魚は容器やラップなどに包んで保存

・調理前、調理中、食事前などこまめな手洗い(肉、魚、卵を取り扱う前後にも手洗いを)

・調理器具、食器、タオルなど清潔な物を使用(使用後すぐに洗剤と流水でよく洗い、漂白剤や熱湯などで消毒)

・食材はよく洗う

・冷凍食品の室温解凍はNG

・使う分だけ解凍し、解凍後はすぐ調理

・加熱は十分に行う(目安は中心部の温度が、75℃で1分間以上加熱)

・調理前後の食品を長時間室温に放置しない。(調理の中断時は冷蔵庫へ、後で食べる人の分は密閉して冷蔵庫へ)

・残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分け保存

◆最後に

同じ物を食べても、大人は大丈夫なのに、子どもや高齢者だけが、食中毒を起こすこともあります。子どもや高齢者の場合、少量の菌でも重症化する傾向もあるため、特に注意が必要です。食中毒が疑われる場合には、胃腸薬や下痢止めなどを服用せず、ただちに医療機関を受診しましょう。また、嘔吐や下痢などで脱水症状になりやすいため、何度かにわけて、水分補給をしてください。

 

                                                                                  以上 
 
 三洋電機連合健康保険組合提供

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