【平成28年3月号】 |
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知らないと怖い糖尿病!
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日本では生活習慣が原因で起こる「2型糖尿病」が糖尿病患者全体の9割以上を占めています。
糖尿病はほとんど自覚症状がなく、放置しておくと気付かないうちに色々な合併症を引き起こす恐ろしい病気です。
そこで、今回は『2型糖尿病』に関するお話です。
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◆糖尿病の現状 |
国際糖尿病連合によると、世界の糖尿病人口は3億6600万人を超えたと発表されています。
(平成23年9月)また、糖尿病に関連する死亡者数は年間460万人に上るといわれています。
特にアジア人は欧米人に比べ、痩せている人でも2型糖尿病を発症しやすいといわれています。 |
国内では、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(平成19年)によると、糖尿病が強く疑われる人は約890万人、糖尿病の可能性を否定できない人は約2210万人と推計されています。
5年前は糖尿病が強く疑われる人が約740万人、糖尿病の可能性を否定できない人が約880万人であり、特に糖尿病の可能性を否定できない人が急速に増加している事がわかります。 |
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◆2型糖尿病とは? |
人は糖をエネルギー源として利用しています。食べ物を摂取する事で腸から糖が吸収され、血液中に入ります。
血液中から身体の各細胞に糖を供給しますが、あるホルモンの働きがなければ、細胞内に糖を取り込む事ができません。
それが膵臓から分泌される『インスリン』といわれるホルモンです。 |
2型糖尿病は過食や運動不足、ストレス等の生活習慣から、インスリンの分泌が低下したり、うまく作用しないことで血液中の糖が高い状態が続く病気です。その事により栄養がうまく取り込めない状態となります。
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<自覚症状> |
口渇/多飲・多尿/全身がだるい/体重減少等・・・ほとんど無症状の事が多いので要注意! |
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<合併症> |
高血糖により血管などが傷つく事で次のような合併症に至る可能性があり、注意が必要です。 |
①経障害・・・末梢の神経が障害され、しびれや神経痛等が起こる |
②網膜症・・・ 網膜が障害され視力低下が起こる、失明に至ることも |
③腎症・・・腎臓が障害され、腎不全となる |
このほかにも、第血管障害(脳梗塞や心筋梗塞等)の恐れもあります。 |
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◆検査をしよう! |
糖尿病は発症をしても自覚症状がほとんどありません。その為、定期的に検査を行い、ご自身の血糖値の状態を知ること が大切です。以下が代表的な指標になり、健康診断などの項目に含まれています。 |
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○血糖値 |
血液中の糖の量を調べる。10時間以上絶食した空腹の状態の血糖値を空腹時血糖値という。 |
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○HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー) |
赤血球の成分であるヘモグロビンにどのくらい糖が結合しているかをみる検査。食事で数値が左右される事がなく、
過去1~2ヵ月の平均した血糖の状態を示す。 |
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○尿糖 |
尿の中に糖が出ているかをみる。通常尿に糖は出ないため陽性(+)の場合は、血糖値が高い事が予想される。
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◆最後に |
自覚症状がないからといって放置すると手遅れとなる可能性があります。これを機に健診結果を見直したり、未受診の方 は健診を受けるなど自ら行動を起こして、予防に努めましょう! |
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以上 |
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三洋電機連合健康保険組合提供 |