「よく噛んで食べるとダイエットになる」と聞かれた事がある方も多いかと思います。実はダイエットだけではなく、
「噛む」事にはたくさんの効果があります。そこで今回は、「噛む」に関するお話です。
◆『噛む』とダイエット
人間の脳には食欲をコントロールする摂食中枢と満腹中枢という部分があり、『血糖値の変化』や『胃のふくらみ
具合』などにより刺激されます。特に血糖値の変化には敏感で、低下すると摂食中枢が刺激されて空腹を感じ、逆
に上昇すると満腹中枢が刺激されて満腹を感じます。
ご飯などの炭水化物は、良く噛んで食べることで唾液の中に含まれる消化酵素により、通常より早く血糖値を高め、
満腹中枢が早く刺激され、食べすぎを防ぎます。この他にも、噛む刺激により消化器官の活動も活発になるため、
消費エネルギーも上がり、消費しやすい体になりますので『噛む』ことはダイエットに関係する大切な行為です。
◆『噛む』効果
その他にもよく噛むことには、次のような多くの効果があります。
〇味覚発達
良く噛むことで、その食材本来の味がわかるようになります。
〇言葉の発音がはっきり
噛むことは口の周りの筋肉をよく使うため、それだけで表情が豊かになり、若々しくなる。
また、言葉の発音もきれいになる。
〇脳の発達
よく噛むことで脳細胞を活性化させる。認知症予防にもなります。
〇胃腸の働きをよくする
食べ物をよく噛む事で消化酵素がたくさん出て、消化を助ける。
〇虫歯の予防
唾液には虫歯菌が作る酸を薄める働きがあり、虫歯を予防してくれます。
〇がんの予防
唾液の中には発がん物質を消す働きがある酵素が含まれているため、がん予防になると注目されています。
◆良く噛むために
また、良く噛むための工夫として、以下の点を食事の際の参考にしていただければと思います。
・主食に玄米や発芽米などを利用する。
・歯応え、噛み応えのある食材を使う。
・食べ物を水や飲物で流し込む事はやめる。
・少し歯応えが残るくらいに火を通す。
・素材はやや大きめに切る。
・一口の量を少なくする。
噛む回数の理想は一口三十~五十回程だといわれています。食事の中に、上手に取り入れていけると良いですね。
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